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訪問先で恥をかかないマナー
玄関先でのマナー
ショールやコートは玄関先で脱ぎ、手荷物と一緒に持ちましょう。
身なりを整えて、チャイムを鳴らし、扉が開いたら玄関に入りましょう。
玄関に入ったら、上がり框(かまち)に手荷物を置き、挨拶をします。
顎を引いて、背中を丸めずにお辞儀をするとキレイに見えますよ。
お辞儀は相手より浅くならないように注意しましょうね。
履物を脱ぐときのマナー
前もって鼻緒から足の指を外して、両足を揃えて、前向きに上がります。
上がったら後ろ向きになり、ひざをついて座ります。
左手で右のたもとを押さえ、右手で履物を揃えます。
履物を後ろ向きに脱ぎ、上がり框(かまち)に上がるのはマナー違反です。
草履を履くときのマナー
片方ずつ草履の前緒に滑り込ませます。
履く時につま先をトントンさせるのはマナー違反です。
草履のつま先に汚れや傷がつきます。
和室での挨拶のマナー
和室は正座が基本です。
客間に通されたら、下座で待ちます。
相手が見えたら、まず挨拶をします。
相手に勧められてから、座布団に座ります。
座布団に座る時は、座布団の横か後ろに正座し、
座布団の中央付近に手を軽く握ってつきます。
そして、膝で移動しながら座るようにします。
座布団の中央まで歩いて行ったり、
座布団や畳のへりを足で踏むのはマナー違反です。
注意しましょう。
正座でのあいさつは、膝の前に両手を揃えてついて、
手で三角を作るようにして、頭を下げます。
手みやげは、挨拶がすんだらタイミング良く渡します。
手みやげの正面を相手に向け、両手を添えて差し出します。
正座で座るとき
しゃがみながら手で膝の下を払うようにして、
裾が折りたたまれるようにします。
座ったら、袖を軽く払い身体の両側へ流します。
椅子の座り方
帯が潰れるので、もたれないように座ります。
浅めに座り、前半分くらいにお尻を乗せるようにします。
後ろの裾を踏まないように、
左手をひざの裏に入れて気をつけて座ります。
背筋をピンと伸ばして姿勢良く座ります。
茶菓のいただき方
お菓子は「頂戴します」と一言添えてから、
まずは軽く一口頂きます。
このとき、必ず逆の手も添えるようにします。
お茶をいただく時も、
左手で茶碗を持ち、右手を添えていただきます。
立ち居振る舞い
立ち姿
背筋をピンと伸ばし、
つま先が開かないよう、
体の中心に力を入れて内股気味に立ちます。
身体の前で両手を自然に重ねます。
歩き方
背筋を伸ばし、
小またで足をまっすぐ運ぶようにして歩くと裾が乱れません。
大股や外股で歩こうとすると裾が乱れて不自然なので、
自然に歩幅が狭く内股気味になります。
歩くときは、履物を引きずったり、
大きな音を立てたりしないように注意します。
荷物はできるだけ左手で持ち、
右手をさりげなく上前に添えると、
きものの裾がめくり上がらずに安心です。
階段の登り降り
右手で軽く立褄(たてづま)を持ち上げると、
きものの裾が階段に触れませんし、
足の運びも楽になります。
階段に対して身体の向きを少し斜めにすると
歩きやすくなります。
階段を上るときは、
上げた足が地面に着くと同時に後ろの足を上げると、
足首があまり見えません。
クルマに乗る時・降りる時
足から入らずに着物の裾が乱れないように気を付けながら、
右手で立褄(たてづま)を軽く持ち上げ、
お尻から入るように座席に腰をおろします。
次に、両足を揃えて地面から離し、
身体を回転させて足を入れます。
車内では帯をつぶさないように、
前半分くらいに浅く座ります。
降りる時は逆の手順です。
手を持ち上げる時
タクシーを呼ぶとき、電車のつり革に掴まるとき、
携帯電話をかけるときなど手を上げる場合は、
片方の袖口を押さえるようにすると、美しい所作に見えます。
物を拾う時
下の物を拾う場合は、左手で上前を持ち上げ、
右足を半歩位後ろに引いてしゃがみ、右手で拾います。
下が地面や床の場合は膝をつかずに物を拾います。
座敷の場合は膝を畳につけて、物を拾うと美しい所作に見えます。
どちらも、右の袂が下に着かないように気をつけます。
食事をする時
洋食の場合は、ナプキンを膝の上に二つ折りにして、
「輪」のほうを手前にします。
ナプキンが膝から落ちそうなら、
帯締めに軽く挟んでおくとズレないのでオススメです。
和食の場合は、ナプキンが用意されていないので、
大判のハンカチを準備しておきます。
ハンカチは、二つ折りにして”わ”のほうを手前にするか、
ズレそうなら帯締めで軽く挟みます。
食事をする時は、帯とテーブルの間をこぶし1つ分空けるように座ります。
食事中にグラスや小鉢などを取る場合は、
袂を汚さないように片方の袖口を押さえるようにします。
また、腕がむき出しにならず、美しい所作に見えます。
液体が入ったグラスやコップは、底に水滴がたまりやすいです。
そのままコップを手元に持ってくると、
水滴が垂れて着物にシミができてしまいます。
コップ類を手元に持ってくる時は、
小さなハンカチ等で必ず一度底を拭いておくと安心です。
着物を着ている時は、ちょっとした仕草が美しい所作になります。
美しい立ち居振る舞いを心がけましょう。