浴衣は、今年もよく売れました。
私のお店は、男女浴衣合計で去年の1.5倍位売れましたね。
特に、男物は2倍以上売れました。
彼女と一緒に来る人も多かったですが、一人で選んで買った人も結構いました。
浴衣を着てみたいという男性が増えてきて嬉しいですね。
浴衣でせっかく着物に慣れたのですから、次の着物にもチャレンジして欲しいですね。
られる伊勢木綿です。 13,800円なら浴衣並みにお買い得ですよ。
Contents
お薦めとしては、浴衣の次は木綿の着物です。
今回は木綿の着物の種類と着方をご紹介しますね。
まず、木綿の着物全般の特徴をお話しますね。
メリットは、
- 木綿は自宅で水洗いできます。ただし水通しをしないと縮みます。
- 木綿は正絹の着物と比べるとお安いですね。反物で数千円からです。
- 木綿は縞や格子柄が多く、カジュアルで着られます。
- 木綿は天然素材なので、洋服と同じように肌に優しいです。
- 木綿は絹やポリエステルにはない素朴な素材感があリます。
- 木綿は単衣出来ますので、真夏以外一年中着られます。
- 木綿は丈夫なので普段着着物としては最適です。
デメリットは、
- 絹やポリエステルと比べると裾さばきが悪いですね。
- 普段着っぽいので、気取った場所やセミフォーマルの場所は来ていけないです。
- 友禅のように色とりどりの綺麗な柄や複雑な柄はないです。
木綿の着物は、トータルで言うと、
価格が安く、お手入れ簡単で普段着っぽいので、気楽に着られます。
20代、30代の浴衣の次に着る着物としては最適ですよ。
それでは、代表的な木綿の着物の種類をご紹介しますね。
片貝木綿
新潟県小千谷市片貝町で生産されています。
糸に出来るだけ無理をかけず、
木綿の良さを引き出している織物なので、
着れば着るほど体になじみます。
木綿のふわりとした肌触りに温かみがあリます。
片貝木綿を織っているのは、小千谷縮(おぢやちぢみ)」で有名な小千谷で
250年以上の歴史を持つ紺仁工房で生産されています。
特徴としては、太さの違う糸を使用しているために、
生地の表面にほんの僅か凸凹があります。
そのため、生地が肌に触れる感触が気持ち良いですね。
最初は糊があり固めですが、
洗うほどに糊が落ちてしんなりと柔らかくなり片貝木綿の 良さを感じます。
肌に接地する綿製気が少ない凸凹のため、
冬には暖かい空気の層が作られ、夏はサラリとベトつかない感触が残ります。
その日の温度や湿度によって夏場でも浴衣代わりに着ることもできますし、
冬は重ね着をすれば、暖かく体を包んでくれる 普段着の着物です。
種類や柄も豊富で、縞、格子、無地、柄物もあります。
お値段も手頃なので、最初にお薦めする一品ですね。
手縫いのフルオーダーで3万円ならお買い得ですね。
伊勢木綿
単糸(たんし)という木綿の中では一番標準的な糸を使用しているのが特徴です。
単糸のメリットは、糸が柔らかいのでシワになりにくいことですね。
肌触りが良く、使い込むほど味が出る生地で、 保湿性や通気性も良いです。
片貝木綿も単糸を使っていますが、その他の木綿織物は2本の糸を絡ませた双糸を使っています。
その理由は、単糸は切れやすく織るのが非常に難しいため、
上質の綿の単糸でないと織ることが出来ません。
また、最近の高速織機では糸がすぐに切れてしまうため、
手間とコストや設備の問題で、織られなくなったようですね。
その中で、伊勢木綿の唯一のメーカーである臼井織布さんは、
100年以上も前の豊田式織機を今でも使っていますよ。
そして驚くことに、この機械を修理してくれるメーカーはなく、
臼井さんが自分で修理をしているというお話しです。
この努力があるからこそ今も木綿の着物が、流通しているのですね。
フリーサイズで真夏以外は着られる伊勢木綿です。
出羽木綿
山形県で織られている木綿です。
東北の雪が多い地域なので、しっかりとした厚手の生地です。
無地や細かい縞の着物は、落ち着きがあります。
お茶のお稽古などに出羽木綿の無地は人気がありますね。
生地が厚手のため、長期間着用していても、ハリとコシを比較的保つことが出来きます。
着物としては、地厚な生地ですが、スッキリ綺麗に着ることができます。
羽織は少し重い感じもしますが、寒さを和らげますので、一度は試していただきたいですね。
また、袴の生地としても、人気があります。
男物の大名縞です。生地で1万円ならお買い得ですね。
館林木綿
江戸時代に唐桟縞が流行し、各地で唐桟縞が織られました。
館林木綿もその一つです。
経、緯の糸両方共、細い糸を使用して、ギッシリ打込み良く織られているため、
縞がキリッと引き締まったイメージがあります。
縞木綿以外にも刺し子を施している着物地も有ります。
広幅も織られているので、男性の普段着にもお勧めです。
糸が細く打込みが良いので、洗濯しても起毛しにくく、
木綿にしては、摩擦が少ないため裾捌きが良い生地です。
薄手でサラリとした肌触りなので、秋から春に向いています。
男女兼用の生地です。館林木綿は流通量が少ないですね。
木綿の反物を仕立てる時の注意点
仕立てる前にきちんと水通しをしてもらってください。
古着の場合は、水通しをしていないものもありますので、
少し大きめでも良いですね。
浴衣並みのお値段で変えて、お手入れも簡単な木綿の着物を着てみましょうね。